CASE01『取調室』から一年三ヶ月、今回は『厨房』が舞台のワンシチュエーションコント集。
"厨房モノ"で真っ先に思いつくのは'95年のドラマ『王様のレストラン』。当時、大学生だったオレが演技と脚本の教科書のようにして見ていた作品。
去年、福田さんと厨房をテーマに決めたときは、あんな練り上げられたウェルメイドな喜劇を、『お客さんの無茶なオーダーで厨房は大慌て!』みたいなドタバタしつつも最後には「そう来るか〜」的な、上質な笑いの格調高いコントを書きたいと思っていた。
でも、いざ書き始めたらそんな"格調"ってなものより、『王様の〜』を見てた頃にジョビジョバでやっていたような、なんかもう「―板前A、振り返り面白い顔する」みたいな、ノーテクニックの剥き出しなコントばかりになっていた。
何故か、福田さんが書いてきたコントもそうだった。
二人が今、本当に食べたいのは、そういうモノだった。
所詮、ファミレスのハンバーグと天下一品のラーメンが大好きな二人が書いたジャンクなコント集。
お口にあえばなにより。

(当日パンフレット、挨拶より)
 
(C)2008 U-1グランプリ All rights reserved